Staff Report 7/22

おとぎ話さんとのコンサート当日、しゃんぺ〜さんはほとんど眠らずに朝を迎えられました。

そして、朝食のクロワッサンサンドを食べられながら、

「えーっと、いつもこういう感じで申し訳ないんだけど、3人での通しリハーサルに参加できません。
 どうしても今日使う音源のエディットに納得できていないので。
 メンバーには直接連絡して了承をもらっているから、事務所に連絡したりする必要はないよ。
 サウンド面もテクニシャンに指定してあるので、大丈夫。その他の環境を万全にしておいて。
 会場には18時頃着くので、そこで3人でサウンドチェックだけやります。
 大丈夫。コンサートは必ず成功させる。根拠はないけどわかるんだ…。」

と、突然おっしゃられ、我々スタッフは動揺しかけましたが、言ってしまえば日常茶飯事。冷静に対応することだけに集中しました。


我々スタッフはしゃんぺ〜さんがエディティングが終了するのを待ち、所々でヒューマンさんヤマノイズさんのリハーサル状況をお二方のスタッフに確認しました。

ヒューマンさんからは、
「いつもごめんね。しゃんぺ〜、ああいうヤツだからさ。こっちはいい感じで合わせてあるよ。」

ヤマノイズさんからは、
「ドラムとベースでしっかり土台作って、あとはしゃんぺ〜のギターが乗っかるだけだからさ。安心してよ。バッチリ固めてあるからさ。サイコーのコンサートになるよ。」

と、直接お二人からのお気遣いを頂き、恐縮しつつもしゃんぺ〜さんのエディティング終了を待ちました。

そして17時頃、
「できた…。じゃあ、向かおうか」
というしゃんぺ〜さんを車(1958キャデラック・シリーズ62セダン。X JAPANのhideさんが乗られていた車と同型。)に乗せ、渋谷に出発しました。

車中でしゃんぺ〜さんは、
「なんか、メンバーと合わせるのが照れくさくって…。
オレ達、遊んでるだけじゃない?誤解されてもいいけどさ。

ホント、あの2人と遊ぶのがサイコーに楽しくてさ。
エディットとか言ってたけど、別にそこまでこだわる必要はなかったんだよね。

アイツらと遊ぶのに、リハーサルなんて…、準備なんていらないだろ?」
と、おっしゃられ、我々は涙が流れました…。

しゃんぺ〜さんの飽くなき”遊び”への欲求…。
ストイックなまでの…。

会場に着かれるとステージに直行されるしゃんぺ〜さん。

「ホラ、みてみろよ…。」

そこにはおとぎ話の前越さんがドラムを叩かれての、
ヤマノイズさんの名曲”細くんvs太くん”のなんとも形容しがたい打ち解けて完全に溶け合ったリハーサル風景…。

ギターのサウンド、ヴォーカルのバランスはおとぎ話の有馬さん、牛尾さんが既に完全な状態でチェック済み…。

なんとも贅沢な状況に我々スタッフは驚きつつ、しゃんぺ〜さんの現状把握能力に改めて舌を巻きました。

そして、しゃんぺ〜さん自身ステージに上がられサウンドチェック。

「ほらね。バッチリでしょう?
ドラムとギターだけちょっとチェックしたらそれでOKよ。」

とおっしゃられ”細くんvs太くん”でドラムを、”てつの拳”で、ギターを、”アラスカにダイヤを探しに行く君へ”で、ギターとボーカルをチェックされ、控え室に向かわれました…。