オレ達
オレ達、こんな歳になってまでバカなことやってるなんて思ってもみなかったね。
ミュージアムだって、きっちりスタッフ雇って3日間オープンさせたワケよ。
通常のコンサートであれば、大概数字って見えるわな。動員がこうで、グッズ販売がこうでって。
ビジネスとしてね。
ちゃんと採算とって、なおかつ待っているファンのためにサイコーのステージを見せる。
だけど、ミュージアムってそうはいかない。
だってアレ、箱から用意するわけじゃない?箱からヤグラ立てて、ドラムだ、アンプだ、ハモンドだっていろんな機材から照明機材からなにからかにからね。今回はインジャパン饅頭もやかないといけないってなったら、ガスだ何だっていろいろ必要になってくる。
それに、展示する品だって、貴重な物ばかりで輸送も厳戒態勢を取らないといけない。
正直、今回のミュージアムに関しては採算を度外視にしたのね。
それはもう、今の今までオレ達のバカな遊びに付き合ってくれているファンのみんなに心から感謝したかったから。
決してカネだとかビジネスだとかじゃない、そんなイヴェントを興行として打ってみてもいいんじゃないかな。
そう思ったことからミュージアムは始まってる。
もちろん何度もかんどもできることじゃないけれども、一回くらいはコレをやったってねぇ?いいじゃないかってなったのよ。
メンバー、反対あった。スタッフ、反対あった。
だけど、最後は「やろうよ」って「やるんならインジャパンらしく」ってね…。
それで、結果を見てみたらどうだろう。
オレ達とファンの間にはカネやビジネスではない本当の意味での絆ができたんじゃないかな。
ミュージアムが生んだ絆…。
これを胸に深く刻んで、オレ達はこれからも走り続けていくよ。